事業主・非営利団体の皆様へ
【由緒ある関市の代官屋敷・山田邸】
〜歴史を感じる風情ある景色の貸し出し〜
刃物の町として知られる岐阜県関市。
その歴史は大変古く、“関伝”と呼ばれる独自の鍛冶の技は鎌倉時代から受け継がれており、「世界三大刃物産地」の一つとして世界にその名を知らしめています。
そんな歴史ある町に聳える、一軒の大きなお屋敷。
外観からでも十分に伝わるその重厚感と趣きは、近隣の家々と一線を画する存在感です。
それもそのはず。
実はこのお屋敷、この地で300年近く続いたお代官さまの屋敷。
そんな由緒あるお屋敷(主に蔵)の事業貸し出しの希望を受け、私たちブランチアベニューがサポートさせて頂く事になりました。
今回の記事は、事業主の皆さま、非営利団体の皆さまへ向けた、代官屋敷・山田邸が持つ歴史と魅力からの事業提案、当主である山田様の想い、関市の見どころのご紹介です。
●代官屋敷・山田邸の歴史●
山田家の歴史を遡ると、古くは戦国時代にまで遡ります。
応仁の乱の頃(室町時代1400年代)、関東の源氏の一族がこの地に流れてきたのが始まりだそうです。
1600年代の終わりぐらいからは、代官職としてこの地に根付き、今の当主である山田さままで至ります。
大正時代に母屋が火事で燃えてしまいましたが、豪快なつくりが特徴的な武家づくりと優雅さのある数寄屋造りの融合された家屋は、今も尚その歴史を色濃く残す面影が数多く見られ、火事の後建て替えられた母屋も、今では100年ほどの年月が経ち、モダンな印象を訪れた人々に与えています。
現在の玄関は吹き抜けで開放感があり、大きな暖炉が目を引きます。
実はこの玄関は“お戸口”という玄関で、正門ではありません。
昔は、格式や身分をとても重んじていた為、正門から入る事が出来たのは、お代官クラスの身分の方に限られていたんだとか。
今でこそ、その正門に立つ事が出来、歴代のお代官様が座っていただろう場所に案内してもらう事が出来ますが、少し前まではそんな事はもってのほかだったのかと思うと、とても感慨深いです。
また、山田さまの御祖父様(先先代)も、その血を受け継ぎ、民法に精通していた為、貧しい町の方々のいざこざの相談役をしていたそうで、当時はまだ身分階級が色濃く残っており、そのしがらみが薄れてきたのは、昭和の後半になってからだそうです。
現在その正門はガラス張りになり、日が差し込む、モダンで優雅な明るいテラスへと変貌をとげています。
そして、その正門に隣接する奥の座敷には、お茶を嗜む事が出来る作りになっており、以前は外にお茶室もあったそうで、座敷から望む景色もとても素敵です。
秋の紅葉の時期は格別で、お月見も出来るそう。
いとをかしな風情から一句詠みたくなりそうですね♪
また、庭の広さも山田邸は別格。
敷地内には、蔵が2つ、井戸が2つ、馬小屋、旅人が泊まる用の小屋など、通常の家ではあり得ない規模に驚かされます。
今はないようですが、昔は罪人をいれておく座敷牢もあったそうです。
流石、代官屋敷。
ここではご紹介しきれない数々の歴史的価値のある品が、山田邸にはまだまだ沢山ある模様。
まさに宝の宝庫です。
●ブランチアベニューに託した山田さまの想い●
ブランチアベニューに貸し出し募集の委託を決められた山田さま。
その想いに至った経緯を、山田さまの言葉でご紹介します。
『先ず何よりも、この建物を管理する上で、“次の世代に負担をかけたくない”との想いが、貸し出す事の大きな理由です。
この建物を維持する為にしてきた苦労を、子供たちにまでしてほしくない。建物の規模が大きいと、それを維持するお金や労力も必要です。古い建物だから故に、管理する上で思わぬ出費が出る事もあります。歴史も古く由緒もある為、精神的な負担も含め、次の代に引き継ぎたくないのです。』
ご自分たちが苦労してきたからこそ、次の代に引き継ぎたくないという親心がこの言葉から伺えますね。
『また、自分たちも高齢になってきた為、安心出来る企業の方や団体の方に貸し出せれたら、安心して引退出来るという想いも強くあります。この家の管理を高齢の私たちでするのは大変、しかし子供たちに負担もかけたくない。そんなに大変なら全て壊してしまえればよいのですが、代々大事にされてきたこの家を私の代で全て壊すという事はやはり出来ない。ですから、この建物の古さや造りが他の方へ役立ち、活かす事が出来る方へ貸し出す事が出来れば一番良いという想いです。』
建物自体も大きく、敷地も広いこのお屋敷をご高齢のお二人で管理するのは、流石に限界がくる。
限界を迎える前に、なるべく早い段階で他の方へ貸し出ししたいというお考えの様です。
しかし、このお屋敷ならでは良いところも沢山ある様で、このお屋敷だからこその良い点も教えて頂きました。
『管理が大変だと感じたはじめたのは実は最近の事なんです。60歳ぐらいまでは大変だなんて少しも思っていませんでした。広い屋敷だからこそ、良く動きますので、肩こりとかで悩まされた事はないほどです。広いからこそ、沢山人がきても狭苦しくなく、のびのびと出来ます。この広さとお屋敷の雰囲気を活かして、以前プロの演奏家を招き、演奏会なども数回行いました。大変好評でしたよ。うちは駐車場も広い為、車でお越しの方でも安心です。他にはお食事会、お茶会などのイベントも良いかもしれませんね。』
広く雰囲気のあるお屋敷だからこそ、演奏会やお食事会、お茶会などがとても似合いそうです。
『自然が豊かなのも、この地域の特徴です。四季折々の恵みをじっくり感じる事が出来ます。特に夏は涼しいので過ごしやすいですよ。虫の音もいいものです。その分冬は寒いですが、近くに大きなスキー場もありますので、若い時はよくスキーに出かけておりました。なので、古民家ホテルとしてお使い頂いて、ここを起点に四季折々の景色や自然を楽しむプランなどご提案されるのも良いでしょうね。都会と違ってゆったりと流れる時間を自然の中に感じてもらえるでしょう。』
確かにこの辺りは自然が豊かな印象をとても受けます。
大きくそびえる山々に囲まれて、空気も澄んでいるので、ゆっくり羽を休めるホテル使いや、自然を楽しむにはとても良い場所です。
インタビューの最後に、このお屋敷がどんな形で未来に残って欲しいのかお伺いしました。
『私の想いというよりも、“借りられた方の想いがこの場所で叶ってほしい”と願っています。その方の夢などやりたい事が、この場所で叶い、末長くこの場所を愛して大事に使ってくれる事が、私たちの一番の願いです。強いて言えば、人が集まり皆が笑顔になる様な楽しい場所として機能してくれれば、これ以上嬉しいことはありません。しっかりとしたビジョンとプライドを持った方だと尚喜ばしいですね。基本的には借り手の想いを全面的に応援して協力させて頂くスタンスでおりますので、要望などの相談にも出来限り応じたい考えです。』
あくまで、“借り手の想いを尊重し応援したい”と語ってくれた山田さま。
オーナー様自身が、この様に考えてくださっている事は、借り手にとってとても嬉しいポイントですね。
山田さまのこの想いを、きちんと受け止めて頂ける方にブランチアベニューとしてもご紹介したい所存です。
●「蔵」という選択肢が魅せる可能性●
今回の山田邸の貸し出し募集のメイン、
それがこの「蔵」です。
見てください、この貫禄。
威風堂々とした凛とした蔵。
天井の天狗らしきモチーフも威厳を放ち、周りの景色から一線を画しています。
この蔵を敷地内の正面から見ると、これもまた絵になり素敵な風景です。
では、先ずこの蔵の全体図です。
今回の募集の為に、蔵の耐震工事をしていただきました。
歴史ある蔵なので、その月日を重ねた年月は魅力なのですが、とは言っても建物である以上、安全面での劣化は改善せねばなりません。今回の工事で、耐震の基礎工事はもちろん、二重サッシガラスの窓なども導入されたので、「安全」という利点が追加された蔵となりました。
安心安全な状態でお貸ししたいという、山田さまのお気遣いありがとうございます。
また、追加で何かリフォームしたいという事であれば、相談可という事なので、山田さまとしては、可能な限り借り手の要望に応えたいという思いだそうです。(リフォーム工事費用は、原則、借り手負担です。リフォーム内容について、一緒にご相談していく形です。)
では、蔵を詳しく見ていきましょう。
この上記写真が敷地内からの入り口になります。
右手の百葉箱の様なものは燻製をつくる設備だそうなので、この蔵の前を飲食スペースとして活用しても良さそうです。
実際、私たち撮影隊も、このスペースに机を囲みながら、山田さまからおもてなしを受けました。
このスペースから眺める山田邸のお庭は格別で、天気が良い日はもちろん、夜など良いお酒の肴になることうけあいです。
飲食店関係はもちろんですが、ホテルのレストランプランの一部として、離れのオプションとしても良さそうな雰囲気です。
蔵の外にも、
この様な広いスペースがあるので、テラス席としては良い場所だと思います。
では、蔵の中の紹介に移ります。
蔵の1階部分です。
内部は気持ちひんやりとしていて、蔵独特の重厚感ある匂いを感じます。
また、蔵1階には、この様な出っ張りのスペースがあり、外から見るとこんな感じになっています。
このスペースを上手く使って、手打ち蕎麦などの蕎麦を打つスペースなどに活用しても良いかもしれません。
または、トイレなどのスペースにして、リノベーションさせても良いと思います。
いずれにしても未知数の可能性があるスペースです。
では、2階に上がります。
2階は1階より窓も多く光がたくさん入る為、とても明るい空間となっています。
蔵の暗いイメージを見事に覆してくれるでしょう。
そして、やはりこの蔵において特筆すべきは、この天井を覆う木材です。
日本の古い家屋は、柱などの木材が本当に素晴らしく、この木材だけでもこの蔵の価値が十分にあると思います。
実際に見上げると圧巻のつくりです。
この素敵すぎるこの屋根裏スペースの使い道は、「ホテルの離れの客室」というのがやはり一番しっくりくるなと、実際に見て感じました。
“蔵に泊まる、関の歴史を感じながら食すスモーキーな野外ディーナー付きプラン”
みたいな感じで、この蔵に泊まって、外のテラス席でディナーをするという最高なプランがあれば、絶対素敵な思い出になるだろうなと1人で思わず妄想して勝手にワクワクしてしまうほど、本当に素敵な空間なのです。
もしくは、この2階に書籍やお酒を置いて、大人の秘密基地のBARとして使用しても素敵な予感がします。
この空間にいると、楽しそうな妄想が止まりません笑
また、蔵の窓からの切り取られた景色はまるで絵画の様な雰囲気です♡
これは、日本家屋の持つ特徴の一つで、中と外の陰影が作りだす芸術だと感じました。
いかがでしたか?
“蔵の貸し出し”というのは、本当に珍しい滅多にない機会だと思います。
蕎麦などの飲食店、BAR、私設図書館、ホテル、ワークスーペース、イベントスペース、演奏施設、陶芸や絵画などのアトリエ、などなど、蔵という場所の使い道は無限大です。
また、内装は一から借主の方の意向に合わせて、山田さまと一緒に作りあげていけるそうなので、今なら真っさらなキャンバスに借主さまの夢を思いっきり描く事が出来ますよ♪
(内装工事費用は、原則、借り手負担です。内装内容について、一緒にご相談していく形です。)
人が集まり、楽しい事が大好きな山田さまなので、同じく楽しいワクワクする様な事業をお考えの方を是非お待ちしています♪
●関の見どころ●
それでは、最後に「関市」というまちについてご紹介します。
関市は冒頭でご紹介した様に、刃物が有名なまちです。
ゆえに、刃物を扱う展示会館の様な場所も多くあります。
その中でも特に有名なのが、やはり日本刀の展示が見れられる「関刀鍛冶伝承館」。
実際に日本刀の重さを体感出来たりもします。
日本刀のつくりかたなど、学びも多い施設です。
見てください、刀に刻まれた繊細な彫り。
虫メガネがないと見えないレベル。
とても驚かされました。
関市に来たら一度は訪れてほしい施設です。
この刃物会館から、歩いて3分ぐらいの距離にある施設が、下記の写真「刃物会館」。
会館内には、包丁から爪切りまで沢山の刃物が展示されています。
また、展示だけでなく、実際に購入する事も可能です。
そして、この会館の後ろは小川沿いに桜並木が植えられており、桜の時期はその景色に心を打たれます。
会館に置かれた甲冑越しの桜の景色に、日本の心を感じずにはいられません。
またこの桜並木は、下に降りて見ると、桜吹雪が舞い、その花弁が水面に落ちてとても風情があります。
撮影の際、桜吹雪が本当に綺麗で、心を打たれました。
関市は、自然が豊かなので、ここ以外にも心を打たれる風景が沢山あります。
近年有名になった、根道神社の参道脇にある別名「モネの池」(正式名称:名もなき池)もその1つ。
カメラを通すと、本当にモネの池の様に撮れてしまう不思議な池。
池ももちろん綺麗ですが、この池がある付近は本当に空気の澄んだ気持ちの良い場所なのです。
こんなに気持ちの良い場所なので、バイクでツーリングをされる方にも人気があります。
ですから、山田邸の蔵をバイク乗りの方向けの宿泊施設とかにしても人気が出るかもしれませんね♪
爽やかな風を受けながらのツーリングは気持ちが良さそうです♪
「車やバイクは乗らないんだけど。。。」
そういう方でも大丈夫。
実は、関市は電車でも有名なまちで、電車でわざわざ来られる方もいるほどなのです。
それが、この電車。
そう、「長良川鉄道」です。
赤いフォルムが素敵な絵になる駅の風景。
この長良川鉄道は、電車ファンには堪らない鉄道なんだとか。
ちなみにこの駅は、「関下有知駅」と言って、山田邸から一番近い最寄り駅になります。
車で来ても、バイクで来ても、電車で来ても楽しめる魅力溢れるまち関市。
このまちと山田邸で、ワクワクする事業始めませんか?
お問い合わせお待ちしています♪
アクセスマップ
岐阜県関市下有知(詳細所在地はお問合せください)
間取り・お部屋タイプのご紹介
募集条件・仕様・設備
- 物件名
- 代官屋敷・山田邸(蔵)
- 所在地
- 岐阜県関市下有知(詳細所在地はお問合せください)
- 交通
- 長良川鉄道:関下有知駅
- 専有面積
- 1階:63.37㎡(納戸2畳分含む) 2階:59.73㎡
- 構造/向き
- 木造 2階建 / 北西向き
- 家賃
- 詳細は相談にて(募集中)
- 駐車場
- 複数台駐車可能なスペースあり
取材・掲載時の情報です。最新の情報はお問合せください。
この記事の物件に関するお問合せについて
由緒ある関市の代官屋敷・山田邸のご紹介、いかがでしたか?
オーナーさまは、代々受け継がれきた由緒あるお屋敷を大事に大事に手を掛けてこられました。
このお屋敷を次世代によい形で承継していきたいとお考えです。
そして、お屋敷という物理的なものの承継だけでなはく、“借りられた方の想いがこの場所で叶ってほしい”と願っておみえです。
そして、”人が集まり皆が笑顔になる様な楽しい場所”になれば、なお、これ以上嬉しいことはないとのことです。
あくまで、“借り手の想いを尊重し応援したい”というオーナーさま。
由緒あるお屋敷のことを大事に、そして、オーナーさまの想いを、きちんと受け止めて頂ける方にブランチアベニューとしてもご紹介したい所存です。
そういった想いの中、まずは、「蔵」の貸し出しから始めようというところです。
ただし、「蔵」をどのように活用するかは、柔軟に相談可能です。
ブランチアベニューも一緒にご相談に乗らせて頂きます。
ご興味ある方は、まずはお問合せください。
ぜひ、一緒によい形にしていきましょう(^_^)
お電話でのお問合わせはこちら
052-325-3795